小学生の国語の宿題で、ほぼ毎日出される教科書の音読。
1年生の頃には、ママ友の間でも「あの音読っていうのは、正直、面倒よねぇ~~」と
よく話題に上ったものでした。
何が良いのかもよくわからず、毎日聞いて音読カードにハンコを押さなければならない習慣が
日によっては面倒くさく感じてしまうこともあるんですよね。
しかも、本当に音読をしているかどうか…わからないっちゃぁ、わからない、というところが
「やらないでもいい」ような気を起こしてしまいかねないのです。
そんなところもあり、2年生になるころには、
ちらほらと「もう音読の宿題はやっていないわよ~」という声も聞こえ出しました。
それ、すごくもったいない!
【 もくじ 】
>専門家が認める音読の効果
>音読で、脳はこうなる!
>音読は板書を書き写すのに必要な力とも関係する!と実感
>音読は構文を叩き込んでいるようなもの!
>思いのほかアクセントを正す機会が多い!
>音読の効果?小4の息子、読む速度は完全に母より速い…!
>専門家が認める音読の効果
>音読で、脳はこうなる!
>音読は板書を書き写すのに必要な力とも関係する!と実感
>音読は構文を叩き込んでいるようなもの!
>思いのほかアクセントを正す機会が多い!
>音読の効果?小4の息子、読む速度は完全に母より速い…!
科学的に実証済み!音読は脳を活性化させる
専門家が認める音読の効果
身近に感じるところでいうと、「脳トレ」で有名な川島隆太先生やEテレ『にほんごであそぼ』の齋藤孝先生の研究でも実証されている音読の効果。
問題集やドリルなどがよく紹介されている陰山英男先生の陰山メソッドにも「音読プリント」があり、おすすめレビューも多く見かけます。
教科書を読む練習にいったいどんな効果があるの?
スラスラ読めるようになるのがイイということ?
なんでこんなに毎日やるの?
気になって、あれこれと調べてみました。
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音読で、脳はこうなる!
音読をすると…
大脳のさまざまな分野がいっぺんに活動することがわかっています。これは「見る、聞く、話す」という3つの動作を同時に行うためで、認知速度、つまり“頭の回転”や物事の判断や予測の力を養うトレーニングになります。
脳がより働きやすくなり、音読直後の記憶の容量が20~30%増えることもわかっています。
脳科学では“即時フィードバック”などと呼びますが、子供が何かをしたとき、親が間髪入れずにそれを褒めると、子供の脳は爆発的に反応し、物事に対する意欲が向上するんです。ですから勉強を始める前のウオーミングアップとして音読を活用すると、子供の脳の活性化とやる気の向上という2つの効果が得られる
(出典:プレジデントオンライン『脳の権威が実証! 子供の頭をよくする音読&褒めワザ』)
音読のコツは、テンポよく読むことです。 テンポよくスラスラ読むには、アナウンサーがニュース原稿を読むのと同じように、読んでいるところより先に目がいっていないと読めません。速いテンポで読めば読むほど、先に目を送ることになり、脳を活性化させます。
(出典:齋藤孝著『声に出して読みたい日本語』)
声に出して読む音読をすると、脳の記憶や判断力などを司る部分(前頭前野)が活性化するということは、脳科学ですでにわかっていることなんですよね。
他にもあれこれと文献を斜め読みしたところ、文章の内容理解には黙読、言語の理解や記憶には音読が効果的なんだとありました。
それで英語学習にも音読が効果的!と言われているんですね。妙に納得。
低学年のあいだは、まずは音読で語彙を増やしたり「てにをは」を身に着けたりといった基本的な訓練を積む、というイメージでしょうか。
その先に黙読があるのだと、息子が中学年になった今では、よくわかる気がします。
我が子に感じた音読の効果、手ごたえとは
音読は板書を書き写すのに必要な力とも関係する!と実感
実感として、文字を覚えたての頃から1年生くらいまでは、ひらがな1文字1文字を拾ってとつとつと読む子もたくさんいます。
音読は、それを単語単位・センテンス単位で読めるようになっていくための練習でもあります。
その単語単位・センテンス単位で拾っていくという作業は、板書をノートに書き写す作業にも関わってきます。
成長とともに、ある程度のまとまった文を記憶して書き写せるようになっていきますが、初めからそれができるわけではありません。
「みんな、ずいぶんそれができるようになってきました」と保護者会で先生からお話しがあったのは3年生の1学期か2学期でした。
入学から2年以上が経過してやっとです。
もちろん個人差はあるでしょうが、一朝一夕に身につくわけではないのだと、そのときはじめて気づかされました。
読んで発語して聞く音読は、脳のワーキングメモリをたくさん消費するんですって。
それを毎日繰り返すことで脳が鍛えられるというわけですよね。
鍛えることで、記憶できる容量を増やしていく、もっと言えば、記憶力を上げるということかな?
このワーキングメモリの発達と板書をまとまった文で書き写せるようになることは、つながりがあると思えます。
2歳、3歳の天才キッズが国旗と国名をスラスラ答えちゃうとか、中学受験用に歴史年号を暗記するとか、 記憶力というと、そういった"覚える"ほうを思い浮かべがちだと思いますが、
もっとベーシックなところで、とっても必要な大事な力なんですよね。
"スラスラと読むことの練習"をむやみにやらされているのではない、ということがわかると思います。
音読は構文を叩き込んでいるようなもの!
毎日毎日、後半には私も一緒に暗唱できてしまいそうなほど同じページの音読の宿題が出続けるので、
スラスラ読めるようになるのはもちろんですし、その中に出てくる「しんしんと雪が降る」のような擬態語や擬音語なども「雪」と「しんしん」がセットで頭に入ってしまいます。
「しんしんと」なら雪、「しとしとと」なら雨、ということを日常の会話の中やテレビの天気予報を観ても吸収していくのが子どもですが、
なかなか日常会話には出てこないような単語やフレーズもあるわけで…そういったものを習得するのには本を読むことですよ、とすすめられるわけです。
また、良書を読むことで美しい言葉(言い回し)を習得できます。
本をたくさん読むと頭が良くなる…とはずいぶんダイレクトに表現されていますが、そこに書かれた内容を知識として得るとか、そこに書かれた言葉を知るとか、そこに書かれた内容からあれこれと考えたり想像してみたりするとか。
そういうことを子どもは本から吸収するということなんでしょうね。
国語辞典に載っている「国語(日本語)」をすべて教われはしません。
でも、学年に応じた相当数の単語や言い回し、表現が教科書には掲載されています。
そして、それらを毎日の音読の宿題によって自然に覚えていっているのだな、と理解しています。
思いのほかアクセントを正す機会が多い!
1年生で習うような「箸」と「橋」のような基本に始まって、習うアクセント。
同音異義語でなくても、子どもって不思議なアクセントで読むことがあるんですよね。
知らない言葉なら完全オリジナルで読みますものね!おもしろい。
息子が『「あ」たかも』と本来なら初めの「あ」を高くするところを、『あ「た」かも』と「た」を高くして読んでいたのを聞いて正したことがありました。
日常会話の中でも遭遇する機会はありますが、音読を聞いていると「ん??」ということ、本当に多い!
これは都度、正すようにしています。1度でマスターすることもありますし、何度も正すこともあります。
これは、黙読では親は察知しきれないですよね、音読だからこそ!です。
低学年だからそうだということでは終わりません、知らない言葉がある間はずっと同じことなのではないかな…少なくとも中学年では、まだまだたくさん読み違えます。
これを正すことは、漢字ドリルや計算ドリルをやることと同じくらい基本的な継続する必要のあるトレーニングだと感じています。
息子は漢字テストでもオリジナル漢字を創作してしまうこと多々で困っていますが(笑)、このアクセントについても、完全オリジナルがちょいちょい出てくるので、 ある意味、恐ろしくて音読させることを止めるなんて、とてもできません。
そうした理由から、音読の宿題は4年生になった今でも欠かさずに行っています。
宿題なので、当然ですが。笑
音読の効果?小4の息子、読む速度は完全に母より速い…!
走る速さではまだ負けませんが(笑)、文章を読むスピードは小4になった息子のほうが速い気がします。
子どもも大きくなってくると、これは私の性分のせいかもしれませんが、親子関係なのに競争意識が出てしまう場面もありまして。
息子も息子で「ママより僕のほうが〇〇」と仕掛けてくるので、つい応戦。
一人っ子ということもあり、親が兄弟代わりもしてやる…というのの延長上でしょうかしら。
向かい合って机に置いた国語の文章読解テキストを黙読で読み始めると、
私のほうには反対向きで読むというハンデがありますが、それでも、「もう読み終わったの!?」というほどの速さで私より速く読み終えます。
息子いわく、口を動かさなければならない音読よりは、目で追うだけの黙読のほうは速く読めるし、ラクなのだそうです。
その後の設問に答えている様子から、確かに読み終えてはいるのだとわかりますし、速く読めている。
そこですかさず褒めるわけです。
小4にもなると、歯の浮くような誉め言葉は「はいはい」とまともに受け取ってくれませんから、くそ真面目に。
「読むスピードが速くなってるよね、ちゃんと最後まで飛ばさないで読んでいるのでしょう?ママより速くて驚いた! これはね、間違いなく、音読の宿題をさぼらずに続けてきた効果だと思うよ。
こんなに速く読めるようになるなんて!これはあなたがコツコツと積み重ねてきた努力によってつけた力だから、大事にしようね。
これからも続けようね、せっかくだから。でもなぁ~~もっと速くなっちゃったら、ママ、もう太刀打ちできないなぁ~悔しいなぁ~」
息子の表情が、満足げな嬉し気なドヤ顔になっていたことは言うまでもありません。
これがモチベーションになって、今日もまた音読を続けています。
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小学生の音読は脳を鍛える恰好の宿題
Reviewed by sakurako31
on
4/02/2018
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